事例記事-第一敷島湯様

創業100年の公衆浴場を救う!クラウドファンディングでのプレスリリース活用法とは

兵庫県尼崎市の杭瀬にある公衆浴場「第一敷島湯」。1923年(大正12年)に創業して以来、杭瀬地域に住まう人々をはじめ、老若男女に親しまれてきました。その一方で、設備の老朽化や施設運営の負担によって銭湯の存続が困難になるなど、苦難の年が続きました。

こうした状況を踏まえ、弊社は主に広報という観点で第一敷島湯様のお手伝いをさせていただきました。今回は、弊社プレスリリースサービスの利用によってどのような効果があったのか、利用までの経緯と合わせて、第一敷島湯の黒木様にお伺いしました。

施策の実施と効果

今回の施策

・プレスリリース原稿の作成
・PRTIMESでの配信および、記者クラブへの投げ込み
・クラウドファンディング掲載文章の最適化
・「第一敷島湯」公式サイトの改修

クラウドファンディングにおける目標金額達成に加え、第一敷島湯様の窮状を広く伝えることを目的とした今回の施策。クラウドファンディングページとプレスリリースの連携強化を重点的に行いました。広報にかけられる予算が限られていたため、PRTIMESのキャンペーンを利用してプレスリリースを配信しています。

クラウドファンディングページ(CAMPFIRE):https://camp-fire.jp/projects/view/658697
プレスリリース(PRTIMES):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000117250.html

効果

・クラウドファンディング目標金額達成(230名から164万円超の支援)
・複数メディアからの取材および認知獲得

プレスリリース配信のきっかけ

—このたび、第一敷島湯様がプレスリリースを配信されるきっかけになったのは、クラウドファンディングの実施でしたね。クラウドファンディングの実施とプレスリリース配信までの経緯について教えてください。

黒木様(以下、敬称略):クラウドファンディングを始めたのは、銭湯施設のろ過器と配管が故障してしまったことがきっかけでした。私たちは、創業1923年(大正12年)から100年続く公衆浴場の銭湯です。

創業当時から受け継がれてきた貴重な建物で今日まで営業することができている反面、老朽化が進んでいるのも事実でした。ただ、このまま諦めて廃業してしまったら、近隣に住む方々の憩いの場所やコミュニティすら消失してしまうことになります。

なんとかこの銭湯を守ろうと様々な手段を検討する中で、クラウドファンディングの実施に至りました。

—100年以上続く由緒ある銭湯を守るために、クラウドファンディングを始められたのですね。

黒木:はい。銭湯にとって、ろ過器や配管は、お湯を循環させ続ける非常に重要な部分です。これからも末永くお客様に第一敷島湯を利用していただくため、クラウドファンディングで修繕費の募集を開始することにしました。

しかし、目標である修繕費の総額は140万円。より多くの方に当施設の取り組みを知っていただくため、プレスリリースの配信をアトリアさんにお願いすることにしたのです。

プレスリリースが新聞掲載のきっかけに

—プレスリリースの内容や反響について具体的に教えてください。

黒木:プレスリリースは、配信プラットフォーム「PRTIMES」の「April Dream」というプロジェクトを通じて発信しました。テーマは「叶えたい夢」について。第一敷島湯を存続させたいという想いについて、ヒアリングを元に原稿を作成していただきました。また、プレスリリースだけでなく、クラウドファンディングに掲載する文章の最適化も行っていただき、大変心強かったです。

—プレスリリースの反響はいかがでしたか。

黒木:プレスリリース公開後すぐ、複数のメディアから取材の申し込みが来るなどかなり大きな反響があったので正直驚きました。特に朝日新聞さんにはweb・紙面の両方で取り上げていただき、銭湯のある杭瀬エリア外の方からも応援していただける機会が増えました。「新聞を見てプロジェクトを応援しようと決めました」というありがたいコメントも数多くいただいています。

当施設を日頃からご愛顧してくださっている方々だけでなく、メディアを通して第一敷島湯や杭瀬を知っていただいた方も多いかと思います。プレスリリースがクラウドファンディングの支援者を集めるだけでなく、杭瀬と他の地域をつなげる橋渡しの役割も担っていることを実感しました。

今後も銭湯の良さを発信し続けていきたい

—今後、第一敷島湯をPRしていくためにどういったことが必要だと考えていますか。

黒木:公衆浴場の銭湯の魅力である「資源の節約」と「コミュニティ」の2つの面を周知していきたいと考えています。

最近では、ガス代や電気代の高騰によって家庭のお風呂にかかる費用は増大の一途を辿っています。だからこそ、第一敷島湯をはじめとした銭湯の果たす役割は大きいと感じています。銭湯を利用することで、光熱費だけでなくお風呂掃除などの負担軽減にもなりますから、特に小さなお子様のいるご家庭に利用していただきたいですね。

また、銭湯は地域のコミュニティ形成の場でもあります。人間関係が希薄になりつつある今だからこそ、地域とのつながりを大切にしながら皆様に利用し続けてもらえるような場を守り続けていきたいと思っています。